ダイアモンド。

最後の恋と決めた2人の恋愛日記

0705 初デート

友達と遊んでからのハシゴで初対面を迎えた。

付き合いでちょっと前の予定が押してしまい10分ほど遅刻。

以前同じ場所で待ち合わせた期待値の高かった男性には待ち合わせ時刻にブロックされて約束をすっぽかされるという苦い思い出があったので、今回も同じケースが起こらないかと内心ヒヤヒヤしていたけれど「カップルシートを予約した」という気合いの入り方を感じていたので最低限お食事だけは何とかなるとは思っていた。

エレベーター前での約束だったのに見渡してもいなくて、電話したらエスカレーターの方にいた。ほっ。

 

イケメンだなと思ったトップのお写真と「オフの自分」と言って見せてくれた写真は正直ちょっと乖離があるとは感じていたけど、実物はトップのイケメンが現れて心が躍った。

と同時に自分の自信のなさに幻滅されてないだろうか、私なんかで申し訳ないという気持ちになる。

横に並んでお店まで歩きながら、私は前を向いていたけど彼は割と横を向いて私の顔を覗き込んでくる気がした。

そんなに近距離で見られるとドキドキする。

 

お店について「予約してた○○です」と苗字を小声で名乗る彼に、店員が大声で「○○様ですねー!」と復唱するので明確に聞き取れた。

相手の素性が不明というのがお付き合いする上で何より恐怖だと感じていた私にとって、本名を知るのはまず第一歩であり興味が強かった。

(が、すぐに忘れてしまった)

 

カップルシートってどんなものなのかよくわかってなかったけど、パーテーションで仕切られたL字型の狭い空間でテーブルの小さな個室を体よく言ったような感じだった(笑)。

隣に座ってちょっと密着したりするのかなと期待してたけど、不意のおさわりはなさそう。

着席する際の出入口が異常に狭い。

わ、私細くないんだってば…と焦りながら何とか通過。

でも狭い空間だけあって近い距離でお話出来るのは雰囲気が良かった。

 

おすすめメニューを見て乾杯ドリンクと共にとりあえずとうもろこしの天ぷらを頼んだけど、ネットで見ていたお店情報にはコース料理もあったので店員に確認して、結局その後コースを頼んだ。

食事代はご馳走してくれると事前に話していたので私は彼に一任したけど、真ん中ランクくらいの6000円以上するコースを指定してくれて、1番安いのでも良かったんだけど格好つけたい部分もあるんだろうなと甘えてしまった。

 

お互いに緊張していて少し表情が硬かったりはしたけれど、お話は割とすんなり繋がる感じで、電話で話した通りの空気が今日も続いて安心。

「電話で話し過ぎたら会った時話すことなくなっちゃうかもしれないから出し惜しんどく」みたいなことを言ってたけど、特にそんな心配はいらなそうな、お互い割とよく喋るいい空気だった。

 

2人ともわさびが嫌いでよけるのが面白かったり、私が嫌いな食材が出てくると「いいよ、食べてあげる」って引き受けてくれるのが嬉しかったけど彼は食が細くて結局残すっていうぐだぐだな感じ😂

次から次へと出てくる華やかなお料理をちょこちょこ写真に撮る私と、それを見て「めっちゃ撮るね(笑)」と笑う彼。

元彼が不倫だったのかどうかで悩んでいた時に「彼のスマホで写真を撮ることがあったか」と聞かれ、自分で所有したいという欲の表れがそういうところに出るのだと言われたことがあったから、自分だけが写真を撮っているということを冷静に俯瞰してちょっと寂しく思ったりはした。

 

今日のデートの為にネイルを新しくしてきたら、彼は何度もそれを誉め「手が可愛い」と言いながら指先を撫でて軽く握ってきた。

理由をつけて私に触れたいんだなと察したので、私も嫌じゃなかったから柔らかく握り返して指を絡めた。

 

私に対して可愛いと何度も言ってくれた。

実物を見ても本当にそう感じるの?って信じられない気持ちはあったけど、勿論嬉しい。

「実際会ってみてどう?」と彼への印象も聞かれ、素直に好印象を告げた。

彼は何度も何度も「一緒にいるのが楽しい」と口にする。

私は正直まだ緊張と不信感も大きかったけど、彼が好意を寄せてくれることに安心して同じように「私も楽しい」と返すと、彼はより一層嬉しそうに微笑んだ。

 

「もし今付き合おうって言ったらなんて返す?」と何度か聞かれ、確約さえあれば今すぐ告白して付き合いたいという趣旨の発言があった。

でも過去のトラウマで1度だけで決めてしまうのはやっぱりよくないのではと思って、彼自身も2回会いたいと言っていたし私も2回会うまではと延期にさせた。

付き合ってしまっても良かったのだけどちゃんと心が決まるまで待つと言ってくれていた言葉も嬉しくて、彼の本気度を信じる為にも2回目のデートまで引き伸ばしたかった。

 

きっとこの人とは未来があるだろうと思ったので、初デート記念を残しておくのは大事かなとツーショット撮影をした。

ちょっと近寄って、でもギリギリ触れなくて、その距離がもどかしかった。

 

私がトイレに行った後、彼もしばらくしてからトイレに立った。

トイレに行くふりをしてまさかお会計をせず帰ってしまったら…!?と突然猛烈な不安に襲われたけど、よく見たら足元にリュックがあって荷物を置いたまま帰ることはないよねとドキドキ。

帰ってくるの遅かったけどちゃんと帰ってきた。

「思ってたより安かった」と言いながら彼はお会計をしてくれた。

 

「バーでも行かない?」って言われたけどバーがどこにあるのか分からず、目の前にスタバがあったのでそのまま入った。

今度はカウンターで横並び。

色んなお話をしながら、再び指に触れる。

多分お互いに求め合っていて、ハタから見たら普通に恋人なんだろうなと思った。

 

好きなアーティストが同じだという話で「話を合わせてるわけじゃなくて本当なんだよ!」と趣味の話でも盛り上がったり。

私が筋金入りのガチ勢過ぎるので「どうせ好きって言ってもにわかでしょ」という気持ちだったけど、あの曲好き、この曲好き、ってローカルな曲名が出てくるのがちょっと楽しかった。

私が考察した曲の解釈も興味を持って聞いてくれた。

 

閉店時間まで居座って、名残惜しく駅まで歩く。

スタバを出てすぐ私から「手繋ぐ?」って差し出したら喜んで恋人つなぎをしてくれた。

帰りたくないなという気持ちが現れすぎるくらいの牛歩で改札に辿り着く。

彼の意図的なのんびりペースに内心ちょっと笑ってしまった。

きっと恋人同士になっていたなら改札の前でハグやキスをしたり両手を繋ぎながら名残惜しんだり出来たけど、私たちはすんなりと「今日はありがとう」と言って手をほどいてお別れした。

 

楽しいデートだった。

やりとりの充実度はほわほわ心地いいなという柔らかい印象だったけど、自分の環境変化として「ついに新しい恋に踏み出すのか」という転機に無意識に興奮していて、この日の夜は眠れなかった。

ちゃんと私のことを気に入って可愛いと言ってくれた。

付き合いたいという意思を感じた。

きっと私が承諾したらお付き合いが始まる。